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小児医療連載コラム “いざというときにあせらない”こどもの病気とケア
君津木更津地域は、夜間こどもの具合が悪くなって、翌日まで様子を見ることが難しい場合は夜間急病診療所で診察してくれます。
夜間急病診療所は毎日夜8時から11時まで、内科医と小児科医の有志が輪番で勤務しています。
怪我などの外科疾患は基本的には外科の待機病院を受診していただくことになります。（僕は外科医なので診察はできますが、絆創膏も包帯もないんですよ。）
夜間急病診療所でできる処置はネブライザーと浣腸ぐらいで、レントゲンも超音波検査機器もなく、処方できる薬の種類も量も本当に限られているため、基本的には1日分の処方しかできません。
また内科医が当番の場合、1歳未満の乳児は診察できない場合があります。
地域によっては夜間も休日もこどもが病気になったら必ず小児科医が診察してくれるところもあるようですが、この地域は医師、特に小児科医がとても少ないため、夜間や休日はこどもでも内科医が対応する場合が多いです。（千葉県は人口当たりの医師が日本で3番目に少なく、なおかつ千葉県の中でも君津木更津地域は最も医師が少ない地域のひとつです。）
いつでも小児科医にかかれる地域ではないため、この地域で子供を育てるということは、お子さんの具合が悪くなったときにすぐに病院にいかなければいけないのか、一晩様子を見ても大丈夫なのかを親御さんが知っておく必要があります。
以前、このコラムでも書いていますが、夜にお子さんの具合が悪くなった時に「発熱だけ」「嘔吐だけ」であれば、発熱は冷やして、嘔吐は何も飲食させずに朝まで様子をみても問題ない場合がほとんどです。
この地域の小児救急医療の特性をご理解いただき、夜間休日に「心配だから念のため受診」することはなるべく控えていただきますよう、ご協力の程よろしくお願いします。
医療法人社団育心会
やまだこどもクリニック
院長 山田慎一
https://www.yamadakodomo-clinic.com/
※2020年9月11日掲載
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。
