地元暮らしをちょっぴり楽しくするようなオリジナル情報なら、木更津市の地域情報サイト「まいぷれ」！
文字サイズ
小児医療連載コラム “いざというときにあせらない”こどもの病気とケア
頭痛を訴えるお子さんは比較的多いです。
何らかの器質的疾患（検査をすると異常が発見される病気）で頭痛がする場合には、一般的に朝起きてから夜寝るまで頭痛が続きますので、一日のうちで頭痛がない時間がある場合はそれだけで器質的疾患が原因である可能性は低いです。
お子さんが頭痛を訴える場合には、まず解熱剤（カロナールなど）を飲ませてください。
カロナールの鎮痛作用はそれほど強くないので、カロナールで痛みが改善するようであればあまり心配はいりません。
カロナールを飲んでも改善しない場合、また週に1回以上の頻度で頭痛が出現する場合には片頭痛と診断して漢方薬を処方しています。
片頭痛のお子さんは親御さんも頭痛もちであることが多く、当院で親子で治療をしている場合もあります。
片頭痛を考える場合は、まず呉茱萸湯を処方しています。
呉茱萸湯は美味しくない漢方薬の中でも指折りの苦さであり、飲めないお子さんが多いのですが、飲めたお子さんは２週間以内に片頭痛が改善、消失する場合が多いです。
呉茱萸湯が苦くて飲めない場合は、桂枝人参湯を処方しています。
それから、天気が悪くなると頭痛がする場合は五苓散がよく効きます。五苓散はすべての頭痛の頓服の痛み止めとしても有効です。また五苓散は錠剤があるので、どうしても粉薬の漢方薬が飲めなくて、錠剤が飲めるお子さんに処方しています。
漢方の頭痛薬はいずれも体質改善を期待できるので、飲んで効果がある場合は2，3か月継続して飲むことをお勧めしています。
当院で片頭痛と診断して漢方薬が内服できたお子さんの9割は治癒しています。
お子さんの頭痛で困ったことがあれば、いつでもご相談ください。
医療法人社団育心会
やまだこどもクリニック
院長 山田慎一
https://www.yamadakodomo-clinic.com/
※2020年12月4日掲載
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。
